知は力なり

ここから叶えよう君の夢~The Secret Base Project(秘密基地プロジェクト以下TSBP)ブログ

 

皆様

TSBP代表の竹内由佳です。

 

『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ著を読んでいます。

 

この本には、私たち人類、つまりホモサピエンスの歴史についての考察が詰まっています。

歴史を学ぶ意味、歴史から学ぶ意味を改めて考えながら読み進めています。

難しい内容も含まれていますので、中高生さん達には少しハードルが高いかもしれませんが、近い将来ぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

その中で、特にお伝えしたいこと。

「知は力なり」ということの意味がこのように記載されています。

・進んで無知を認める意思~全て知っているわけではないことを知る。

・観察と数学の中心性~新しい知識を獲得しそれを立証する。

・新しい力の獲得~新しい知識を用いて新たな力を手に入れる。

 

近代以前の世界地図には空白が無いそうです。

良く知らない地域は、ただ省略したり空想の怪物や驚くべき事物で満たされたりしました。

それによって、統治者たちが世界の隅々まで熟知しているという印象を与えました。

統治者たちは、自分たちが「全て知って」おり、他の地域にそれを拡大していこうという野心を持っていたのです。

 

15世紀から16世紀にかけて、ヨーロッパ人が空白の多い世界地図を描き始めました。

彼らは「よく知らない」ことを知っており、新しいことを知ることに多くの資金とエネルギーを注ぎ込んだのです。

このことが、その後の驚異的な近代科学の発達につながっていきます。

 

現代社会で生きる私たちは、このことから多くのことを学ばなければなりません。

 

「知らない」ことを知る。

どこができていてどこがわからないか、学習を進めるとき、常にこのことを考えることです。

わかっていないのに無理に暗記しようとする。

わからないまま適当に問題を解こうとする。

当初、点数にはあまり差が出ないかもしれません。

しかし、長い年月の学習の積み重ねの結果が大きく違ってくることは明白です。

 

今年大学を卒業し就職した卒業生から、こんな相談を受けました。

「わからないことを聞くのが難しいんです。皆さん忙しそうにしていて、声をかけるのが申し訳なくて。」

この空気、わかります。

新入社員で何もわからなくて迷惑かけているのに、言われたことができなくて質問して周囲の邪魔になりたくないですよね。

でも、聞かなければなりません。

わからないのに適当に仕事をして間違って完了してしまう、あるいは完了させられない、それが一番の迷惑なのです。

「明日、『すみません、ここを教えてください。』とはっきりした声で質問する。それだけを目標に出勤しましょう。」

とお答えしました。

「はい、そうします!!」

電話をかけてきた時と違って元気な返事が返ってきました。

 

TSBでは、英語の長文読解など「わからない表現があっても文脈から想像しながら読む」という訓練をしています。

これは、実際のテストで点数を取るためのテクニックでもありますが、同時に「どこがわからないか」自分で知るためでもあります。

もちろん、その後に新出単語や重要表現をやり直すことは言うまでもありません。

 

「知らない」ことは「知る」ための手がかり。

考えること、わかること、出来るようになることに時間をかける。

それが『秘密基地』。

 

ひとつの出会いが一生の財産になる⇒教室紹介

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