文化の起源は○○だった。

三重県伊勢市の独学サポート~The Secret Base Project(秘密基地プロジェクト以下TSBP)ブログ

皆様

TSBP共同代表の北浦です。

 

僕を含めて、僕の周りでは「文化を残していこう」・「新しい文化を作っていこう」という話が良くなされます。

伊勢神宮のおひざ元で生活しているからということはあるのですが、、。

 

今日は、「文化って何なんだ?」という問いから、「手書き文化⇒コンピューター文化」への流れを見ていきたいと思います。

文化の起源は、「生活の問題解決策」

日本は「お米の文化」で知られていますが、これは狩猟生活での「安定して食料を確保できない」という生活の問題の解決策です。狩猟が上手くいった時にしか食料が手に入らないのでは不便(問題)ですよね。だから、「お米の文化」が生まれ定着したのです。

このように、文化とは生活の問題解決策が定着したものだと言えます。

現代の文化は、「問題解決策としての価値」or「歴史的遺産としての価値」

文化の起源は「生活の問題解決策」だと書きましたが、時間の試練を乗り越えると文化は更なる価値を持ちます。それは、「歴史としての価値」です。

例えば、剣術や弓術はかつて「昔の貧しい時代に、食料が確保できる領地を確保するための手段(問題解決策)」として生まれたと考えられます。しかし、現代では、剣術や弓術は「生活の問題解決策」としてではなく「歴史的遺産」として価値を持ちます。

これは、言い換えれば、長い時間を経て残存する、ストーリーや物語の集積された「オリジナルな無形遺産」なのです。

※古典書や古書店、老人の言葉が持つ価値というのは、この時の試練を乗り越えた「歴史的遺産」として価値だと思います。

「手書き文化」は「問題解決策」から「歴史的遺産」へ

「手書き文化」は、これまで「生活の問題解決策」として価値を持ってきました。人間は忘れてしまう生き物なので、忘れるという問題を解決するための手段として価値を持ってきました。

しかしながら、現代ではコンピューターの普及により「生活の問題解決策」としての価値が急速に薄れつつあります。そして、「歴史的遺産」としての価値を持ち始めています。

そして、将来、剣術・弓術が「武力手段」としてではなく、「歴史的遺産」として愛されるようになったように、「手書き文化」も「歴史的遺産」として愛されるようになると思います。

「コンピューター文化」は新しい「問題解決策」

「手書き文化」は「歴史的遺産」に変遷し始めている一方、「コンピューター文化」は新しい「問題解決策」として定着し始めています。そして、時代に乗っていくとは、新しい「問題解決策」ばかりを取り入れることではないと思います。

「手書き文化」の付加価値を大切にしていきながら、「コンピューター文化」で解決できることは解決していく。それが時代に乗っていくことだと思います。

僕らは、何気なく「文化を残していこう」・「新しい文化を作っていこう」と言っています。ただ、ここで本質的なことは「歴史的遺産として残していく」・「新しい問題解決策を作っていく」ことなのだということです。

「手書き文化」と「コンピューター文化」の組み合わせ

この先の時代に大切なのは「手書き文化」の付加価値を大切にしていきながら、「コンピューター文化」で解決できることは解決していくこと、いわば「手書き文化」と「コンピューター文化」の組み合わせなのです。

これは、教育にも言えます。「付加価値のある(歴史的遺産としての)文化」と「解決策としての文化」を組み合わせるように、「付加価値のある教育」と「先決策としての教育」を組み合わせることがこの先の教育です。

私たちの目指していることは、学校の授業・通信教育・オンライン教育のように「目の前の問題を解く手段(解決策)としての教育」と組み合わせることのできる「付加価値のある教育」です。

もちろん、「学校のテストの点数を上げたい」・「問題を解けるようになりたい」という問題解決策としての一面はありますが、それ以上に「わからない問題への思考方法を学ぶ」・「自己管理の習慣・能力を身に着ける」といった付加価値こそが本当のウリです。

問題の解法を学ぶだけでなく、問題の解法で学ぶ。

それが『秘密基地』。

 

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